奈良先端科学技術大学院大学創立20周年記念
NAIST先端的研究連携事業
NAIST・KMD共同研究プロジェクト
「革新的デジタルメディア研究コア」シンポジウム
歴史・文化と情報学

開催日時:2013年3月27日(水) 10:10~17:00
会 場:東大寺総合文化センター 金鐘ホール
主 催:奈良先端科学技術大学院大学・慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科


奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科と慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科では、平成22年度より、NAIST先端的研究連携事業「革新的デジタルメディア研究コア」を推進してきました。これは、急速に発展・普及するデジタルメディア技術について、その国際的研究開発拠点としての地位を維持するために、次世代の革新的なデジタルメディア技術を総合的に研究するプロジェクトです。ユビキタスメディアコンピューティングにおける世界的研究拠点であるNAIST情報科学研究科と、ネットワーク技術・メディア表現技術において学際融合研究を推進し、創設5年目ながら優れた研究成果をあげてきた慶應義塾大学メディアデザイン研究科がチームを組み、他では見ることのできないユニークな取り組みを行っています。本シンポジウムでは、事業開始からの三年間の集大成として、東大寺を題材として開発したコンテンツの紹介や、これに関連する様々な技術内容を紹介するとともに、実際に作成したシステムを体験できるデモセッションを準備しました。ご参加のほど、何卒よろしくご検討下さいますようお願いいたします。

プログラム(pdf

10:10~10:30 挨拶, プロジェクト概要説明
横矢直和(奈良先端科学技術大学院大学 情報科学研究科 教授,プロジェクト代表者)
稲蔭正彦(慶應義塾大学大学院 メディアデザイン研究科 研究科委員長)
10:30~11:30 招待講演:遺跡遺物の三次元計測と考古学
佐藤宏介(大阪大学 大学院基礎工学研究科 教授)

概要:革新的デジタルメディア技術が、新たで強力な研究分析ツールとして歴史・文化の世界に突如入り込んできた。その中でも、測量やロボット向けに開発された様々な三次元計測技術が、この世界に積極的に投入されるようになってきている。ここでは、演者らが先駆的に取り組んできた、イースター島巨石人像モアイやエジプトサッカラ遺跡階段ピラミッド、加茂岩倉遺跡銅鐸などの三次元計測について、その実際と学術的意味について紹介する。
11:30~12:30 休憩
12:30~13:00 先端技術とメディアデザインが織りなす東大寺・華厳経の世界
奥出直人(慶慶應義塾大学大学院 メディアデザイン研究科 教授)

概要:拡張現実感(Augmented Reality: AR)技術を担うNAISTとデジタルメディア・コンテンツデザインに取り組むKMDの協同チームにより開発された東大寺・華厳経の世界を描いたコンテンツとその制作プロセスを紹介する。今回のコンテンツ制作の過程では、東大寺に関する文献調査に加え、東大寺現役住職から実際に境内を歩きながら歴史や宗教的意味についての解説を受けるという調査を行った。知識を学ぶための教材ではなく、実際に身体を動かしながら体感できるデザインを追求する方法論を概説する。
13:00~13:50 東大寺 時巡り -大仏殿を歩きながら東大寺・華厳経の世界を体感する-
瓜生大輔(慶慶應義塾大学大学院 メディアデザイン研究科 特任助教)
加藤博一(奈良先端科学技術大学院大学 情報科学研究科 教授)

概要:大仏殿では、iPadを「時空を超える窓」と捉え、それをかざしながら大仏殿内外を歩いて回ることにより、今は失われた建物や景色、仏像、儀式などを見聞きする。そして東大寺境内図ではiPhoneを「覗き窓」と捉え、それをかざして見ることにより、各場所での儀礼の様子を俯瞰したり、境内に降り立ったように建築物内部を垣間見たりすることが可能である。
13:50~14:00 休憩
14:00~14:40 拡張現実型ナビゲーションの実現に向けて
佐藤智和(奈良先端科学技術大学院大学 情報科学研究科 准教授)
武富貴史(奈良先端科学技術大学院大学 情報科学研究科 助教)

概要:本講演では、拡張現実感を利用した屋内外でのナビゲーションシステムを実現するための最新技術について紹介する。前半は、東大寺僧坊跡を対象とした三次元計測などの事例を基に、拡張現実感実現のための各種三次元計測手法およびこれらを用いた屋外環境下でのCGの位置合わせ手法について紹介する。後半は、文化財を対象とした拡張現実感を実現するための位置合わせ手法や視覚効果について述べ、東大寺ミュージアムにおける不空羂索観音の宝冠の提示例について紹介する。
14:40~15:00 世界文化遺産内へのネットワーク整備
砂原秀樹(慶慶應義塾大学大学院 メディアデザイン研究科 教授)

概要:文化財や重要建築物に関する情報や観光情報の提供、仮想・拡張現実感を用いた過去の街の再現等を実現するためには、ネットワークの利用は不可欠である。一方で、世界文化遺産のように街そのものに歴史的価値がある場合、ネットワークの整備一つ取ってみても慎重に行わなければならない。ここでは、今回設置したネットワークを例に、こうした環境でのネットワーク整備について述べる。
15:00~17:00 デモンストレーション
  • 東大寺 時巡り - 大仏殿編(事前申し込みは締め切りました)
    iPadを「時空を超える窓」と捉え、それをかざしながら大仏殿内外を歩いて回ることにより、今は失われた建物や景色、仏像、儀式などを見聞きするアプリケーション。大仏殿に広がる華厳経の世界を鮮明に感じるとともに、まるで自分がその時間のその場にいるかのような経験を得ることを可能とする。
  • 東大寺山景屏風
    iPadを「覗き窓」と見立て、それをかざしながら屏風に描かれた地図を見るアプリケーション。各場所での儀礼の様子を俯瞰したり、境内に降り立ったように建築物内部を垣間見たりすることが可能である。
  • 拡張リアルタイムテレプレゼンス: 遠隔全方位映像上への東塔CGモデルの合成
    現在の東大寺境内の様子を撮影した映像上に、過去に存在した東塔のCGモデルを合成提示するデモを行う。体験者はHMDを装着することで、東塔が合成された遠隔地の映像を自由に見回すことが可能となる。
  • Reality Jockey: 聴覚情報を主体としたSubstitutional Reality (SR) Systemを用いた会話型システム
    SR Systemとは、記録・編集済みの過去を、目の前で実際に起きている現実として体験させるシステムである。Reality Jockeyは聴覚の過去にバイノーラル録音した音声と、現在の音声を適切に混ぜ合わせることで、ユーザに過去と現在とを混同させることを可能とする、聴覚のSRである。本デモでは簡易型 Reality Jockeyの展示を行う。
  • インターネットを活用した実空間情報の収集とその応用
    インターネットが世界中に整備され、バーチャルな情報のみならず実空間の情報も流通するようになってきている。本デモでは観光と密接に関係した環境情報の流通とその応用例を示す。
  • 透過型拡張現実感のための視覚効果
    拡張現実感技術を用いることにより、現実環境とCGなどの仮想環境を合成して提示することが可能となる。本デモでは、このような拡張現実感アプリケーションにおいて現実環境と仮想環境の合成方法の違いにより、体験者が感じる奥行き感覚や実在感が異なることを示す。

  • 申し込みフォーム

    本シンポジウムに参加ご希望の方は、下のフォームに必要事項を入力してください。
    送信ボタンを押すと登録したメールアドレスに確認メールが送信されます。

    *「東大寺 時巡り」については、申し込み人数が定員に達したため、事前の申し込みを締め切らせて頂きました。

    氏名
    所属
    メールアドレス
    メールアドレス(確認用)
    電話番号

    会場へのアクセス


    大きな地図で見る
    〒630-8208
    奈良市水門町100番地
    TEL:0742-20-5511
    FAX:0742-25-5553

  • JR大和路線・近鉄奈良線「奈良駅」から市内循環バス「大仏殿春日大社前」下車徒歩5分
  • 会場には駐車場はございません。お車でお越しの場合は近隣の駐車場をご利用ください。
    - 奈良県営大仏前駐車場:奈良市水門町南院畑82/TEL.0742-22-5025
    - 春日大社前駐車場:奈良市春日野町160/TEL.0742-22-7788

  • 問い合わせ

    本シンポジウムに関する問い合わせは、武富貴史(takafumi-t[at]is.naist.jp)までご連絡下さい。